「人間関係リセット症候群」にならないために
昨今では「人間関係もミニマムにしよう」という主張も増えてきました。
一方で、衝動的にわずらわしい人間関係を断ち切ってしまいたい、新しい関係を築きたいという欲求から、人間関係をばっさりと切り捨ててしまう「人間関係リセット症候群」と呼ばれる特徴もあるようです。
「人間関係リセット症候群」とは?
症候群と呼ばれていますが正式な病名というわけではなく、あくまでも心理的な傾向を表す言葉です。
近年はメールや電話だけではなく、SNSも浸透して四六時中、他人とつながることが可能になりました。
しかしながらそのような「他者とのつながり」に疲れてしまって、唐突にアドレス帳を全削除したりSNSアカウントを削除したりといった行動を取ってしまう傾向がみられるようになり、「人間関係リセット症候群」という言葉が生み出されました。
この傾向がある人は、連絡手段を断ち切るだけではなくて、引っ越しや転職を繰り返すという特徴もあります。
リセットは最終手段に
人間関係を見直すことそのものは悪いことではありませんが、「人間関係リセット症候群」のような方法であれば、自分と深い関係を築いてくれそうな人も等しく切り捨てるような行動になり、結果的に人間関係は改善されません。
もし「誰とも連絡を取りたくない」のではなく「より良い人間関係を築きたい」と考えているのであれば、衝動的に人間関係をリセットするのは好ましい方法ではないでしょう。
リセットはあくまでも最終手段として残しておき、極力使わないほうが、結果的によい人間関係を維持できることは間違いありません。
「リセット」という極端な方法に走る前に、ちょっとだけ他人との距離を置いてみたり、デジタル断食を取り入れてみたり、意識的にリフレッシュする期間を設けてみてから、本当にリセット以外に方法はないのか、自分が何を求めているのかを見極めることが、良好な人間関係を続けるコツと言えます。